原発性免疫不全症について

重症復号免疫不全症・SCID・スキッド

重症複合免疫不全症は適切な治療を受けなければ、亡くなる危険性が高い病気です。発生頻度は、約4万人から7.5万人に1人とされています。
元気に見える赤ちゃんでも、検査によって、早期発見できます。感染症を起こす前に診断し、治療を開始することが重要です。

主な症状

●下痢や咳がつづく
●体重が増えないまたは減る
●ウイルス感染の重症化
●口腔カンジダ感染

治療しないまま、ロタウイルスやBCGなどの生ワクチンを接種した場合、危険な状態になる可能性があります。
造血幹細胞移植によって、免疫機能を回復させれば、完治が望めます。骨髄や臍帯血(へその緒からの血液)を移植します。
B細胞欠損症

主に男児におこる病気で、母親からの免疫グロブリンが減り始める3~4か月ごろから発病します。早期の診断と治療により、感染症の重症化や再発を防ぐことができます。発症頻度は出生男子10万に1人とされています。



主な症状

●中耳炎、副鼻腔炎をくりかえす
●肺炎、髄膜炎、敗血症
●気管支拡張症


不足している抗体を補い感染症の予防を助けるために、生涯にわたって免疫グロブリン製剤を投与します。



知らなかった

監修 : 山田 雅文 北海道大学大学院医学研究院 招へい客員教授、酪農学園大学 農食環境学群 食と健康学類 教授