飲料水検査

水道水は水道法によって定期的な検査が義務付けられています。当センターは昭和52年から水道法第20条の規定に基づく登録水質検査機関として、北海道内の水道水の検査を実施しています。

検査項目


水質基準の基本的項目(9項目)一般検査(12項目)
 一般細菌基本的項目(9項目)に下記3項目を加えたもの
 大腸菌 硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素
 塩化物イオン 亜硝酸態窒素
 有機物等(全有機炭素(TOC)の量) 鉄及びその化合物
 pH値
 味
 臭気
 色度
 濁度

消毒副生成物(12項目)
 シアン化物イオン及び塩化シアン 臭素酸
 塩素酸 総トリハロメタン
 クロロ酢酸 トリクロロ酢酸
 クロロホルム ブロモジクロロメタン
 ジクロロ酢酸 ブロモホルム
 ジブロモクロロメタン ホルムアルデヒド

※一般検査(12項目)が基本的な検査となります。

上記以外の項目一覧(建築物衛生法、全項目等)はこちら↓
飲料水検査の項目(104 KB)

水道水質基準

水道法第4条に基づく水質基準は、水質基準に関する省令(平成15年5月30日厚生労働省令第101号)により、定められています。
水質基準以外にも、水質管理目標設定項目(水質管理上留意すべき項目)、要検討項目(毒性評価が定まらない物質や水道水中での検出実態が明らかでない項目)が設定されています。

 水質基準項目と基準値(厚生労働省ホームページ)

飲用井戸水質検査

飲用井戸は法的には検査の義務はありませんが、札幌市の指導要綱、北海道飲用井戸等衛生対策要領で住居用、業務用など区別して検査を実施するよう指導されています。

検査項目及び頻度


札幌市の指導要綱、北海道飲用井戸等衛生対策要領を参照に検査を実施してください。
 飲料水水質検査項目(札幌市ホームページ)
 北海道飲用井戸等衛生対策要領(北海道ホームページ)

特定建築物の飲料水検査(建築物衛生法)

 店舗、事務所などの建築物で、相当程度以上の規模を有するものを、下記のとおり「特定建築物」と
定義し、「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」(略称:建築物衛生法)により水質検査が義務づけられています。

【 特定建築物の定義 】
 1)建築基準法に定義された建築物であること。
 2)1つの建築物において、次に掲げる特定用途の1又は2以上に使用される建築物であること。
   特定用途:興行場、百貨店、集会場、図書館、博物館、美術館、遊技場、店舗、事務所、
        学校(研修所を含む)、旅館
 3)1つの建築物において、特定用途に使用される延べ面積が3,000平方メートル以上であること。
   (ただし、専ら学校教育法第1条に定められている学校(小学校、中学校等)については、
    8,000平方メートル以上であること。)

検査項目


【給水栓水の管理】
6ヶ月ごとに1回1年ごとに1回(6月1日~9月30日)
一般細菌シアン化物イオン及び塩化シアン
大腸菌塩素酸
鉛及びその化合物※クロロ酢酸
亜硝酸態窒素クロロホルム
硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素ジクロロ酢酸
亜鉛及びその化合物※ジブロモクロロメタン
鉄及びその化合物※臭素酸
銅及びその化合物※総トリハロメタン
塩化物イオントリクロロ酢酸
蒸発残留物※ブロモジクロロメタン
有機物(全有機炭素(TOC)の量)ブロモホルム
pH値ホルムアルデヒド
臭気
色度
濁度
※の項目は、水質検査の結果、水質基準に適合していた場合は、その次の回の水質検査時に省略可能。

地下水を使用している場合
3年に1回
四塩化炭素
シス-1,2-ジクロロエチレン及びトランス-1,2-ジクロロエチレン
ジクロロメタン
テトラクロロエチレン
トリクロロエチレン
ベンゼン
フェノール類

・給水開始前
 → 水道水質基準に関する省令の全項目(51項目)
 飲料水検査の項目(PDF)
・給水栓における水の色、濁り、におい、味その他の状態より供給する水に異常を認めたとき
 → 必要な項目について検査
・周辺の井戸等における水質の変化その他の事情から判断して、
 水質基準に適合しないおそれがあるとき
 → 必要な項目について検査

給湯水等についても、レジオネラ属菌等による水の汚染に伴う健康影響を防止する観点から、その水が人の飲用、炊事用、浴用その他人の生活の用に供する目的で供給される場合には、水道水質基準に適合する水を供給することとされており、給湯設備についても貯湯槽の点検、清掃等適切な維持管理を実施することが必要です。
給湯設備には、局所・瞬間湯沸し式、局所・貯湯式、中央式など様々な構造のものが存在しますが、中央式の給湯設備を設けている場合は、給湯水の汚染が特に懸念されるため、当該給湯水について給水栓における水質検査を実施することが必要です。
ただし、当該給湯設備の維持管理が適切に行われており、かつ末端の給水栓における当該水の水温が55度以上に保持されている場合は、水質検査のうち遊離残留塩素の含有率についての水質検査を省略しても良いとしております。
【 雑用水の管理 】
  雑用水とは、建築物内の発生した排水の再生水の他、雨水、下水処理水、工業用水等をトイレの
  洗浄水、水景用水、栽培用水、清掃用水等として用いる水のことです。

1)散水、修景、清掃用水の維持管理
  (ア) し尿を含む水を原水として使用しないこと。
  (イ) 次の基準に適合すること。
項目基準検査回数
pH値5.8以上8.6以下7日以内ごとに1回
臭気異常でないこと
外観ほとんど無色透明であること
大腸菌検出されないこと2ヶ月以内ごとに1回
濁度2度以下

2)水洗トイレ用水の維持管理
  次の基準に適合すること。
項目基準検査回数
pH値5.8以上8.6以下7日以内ごとに1回
臭気異常でないこと
外観ほとんど無色透明であること
大腸菌検出されないこと2ヶ月以内ごとに1回
   水洗トイレ用水への供給水が、手洗いやウォシュレット等に併用される場合は、
   飲料水としての適用を受けることとなります。